・・・ということもなく。

2時半を過ぎると、オフィス街のランチ時間も終わってしまう。
まして土曜日である。ちょっと出るまでに時間をかけすぎてしまった。

 

ランチの時間が終わっていたり、物価の上昇に嘆いているうちに、
入ろうと思っていた何件かの店のあてがはずれてしまって、アーケードをうろうろ。

 

しゃーない、ここでいいか、このまえ割引券もらったし。と入ったいつもの某大衆食堂。
が、いつもと違い、店に入っても席に案内される事がない。

勝手に座っても良かったのだろうが、
メニューは決まっているし、どちらにしろ店員さんに見つけてもらう必要があるのだ。

と、店員さんと目が合う。 厨房| ・`ω・)
・・・プイ( ̄^ ̄ |

えw

また店員さんと目が合う。私は(客単価の低い)お客さんですよー!(とアイコンタクト)
厨房| ・`ω・)そ

…イソイソ(ω ̄=)

昨今の情勢なのか、前も後ろも外国語がとび交う店内で、
所在なく立ち尽くすうちに、いたたまれなくなってくる。

べ、別にどうしてもこの店で食べたかったわけじゃないもんねー!(3件目)

。    ∧_∧。゚
 ゚  (゚ ´Д`゚ )っ゚
   (つ   /
    |   (⌒)
    し⌒

 

ふ、ふん、それならあそこでいいや、といつも行くお店に。
と、目の前まで来て念の為営業時間を確認。
手元の時計に聞く。ちょっとだけ早めてる分を差し引いても、ラストオーダーに間に合うのは絶望的だそうだ。

ま、まあいいさ、この近くに入ってみようと思ってたお店があるんだ。

ほら、看板も出てる。立派に営業中じゃないか。

 

昼カレー。うん。この香りだあーっ!!650円なら僕のくたびれたお財布も首を縦に振るだろう。

暖簾をくぐる。

L字型のカウンターとお座敷が3,4ほどのこじんまりとした店内。

・・・誰も座っていない。

営業中・・・だよな。看板出てたし。

 

目の前の厨房では店主と見られるお母さんが背中を向けて大きなかぼちゃを切っている。

「すいませーん。」声をかける。

「いらっしゃいませ^^」

という返事を期待したのだが、・・・返事がない。
お母さんは、私よりかぼちゃに夢中のようで、振り向いてもらえなかった。

もしかしてもう営業時間過ぎた?

 

いやいや、看板が営業中になっているのだから、やってるはずだ。はずだが
今日の私は自信がない。最近は頭皮だけじゃなくて、色とかもちょっと薄くなってるのかもしれない。

 

「すいませーん。・・・まだやってますかねー?」再チャレンジ。
人生再チャレンジは無理でも、カレーの再チャレンジ注文はまだ可能だろう。

 

・・・しかし反応0っ・・・!かぼちゃに夢中っ・・・!!今時期食べたい緑黄色野菜っ・・・!

「・・・」

「・・・・・・(誠意って、なんですかね?)」

誰もいない店内で、なんだかいたたまれなくなってきた。

べ、別にどうしてもこの店で食べたかったわけじゃないもんねー!(5件目)

。    ∧_∧。゚
 ゚  (゚ ´Д`゚ )っ゚
   (つ   /
    |   (⌒)
    し⌒

 

ランチ営業。そこには我々現代人が忘れかけた大切なものが、眠っているのかもしれない。

この写真?数日前に家で食べた豆腐だよ!

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